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2025.07.16 観る 遊ぶ 体験 食べる 菰野outside

菰野OUTSIDE #03「鈴鹿山脈の避暑地へ」

 

どうも! 菰野OUTSIDEのズミとウラです。菰野町観光協会さんのサイトで菰野町内の遊んで楽しい野外スポットを紹介していきます。第3回は、鈴鹿山脈にある隠れた避暑地をご紹介します。

※菰野OUTSIDEについては、この記事の最後を読んでね。


「毎日暑い。」

このフレーズはもう聞き飽きた人は多いのではないだろうか。
菰野町を南北に貫く鈴鹿山脈は標高1000m程度の山々があり、山頂付近は麓よりは気温が6〜8℃ほど低く、毎年夏にはたくさんの人が避暑に訪れている。しかし、麓が35℃を越えるような7月8月は、山頂でも30℃近くあり、日当たりの良い場所はかなり暑く、体感では麓にいるのと変わらないような日もある。

そこで僕たちは7月某日、「鈴鹿の上高地」ともよばれ、朝明渓谷の登山口からわずか2時間ほど(僕たちのペースだけど)で行ける森と川の絶景スポットへ涼を求めて出発した。山頂よりも木々が生い茂り川が流れる場所の方が涼しかったりするだ。

朝明渓谷駐車場から少し歩き、「ブナ清水・根の平」方面へ向かう橋を渡り、旧千種街道へと入っていく。


序盤は森を抜け、川を渡り、急登をのぼり、約1時間ほどで根の平峠に到着。こまめに水分補給をしながらゆったりペースで登ってきた。この辺りで行程の半分くらいだろうか。ここまでは御在所岳のようなこの辺の山を登山している時と変わらない、いわゆる「登り」中心の行程だか、根の平峠を越えると一気に雰囲気が変わる。

 

登り坂は姿を消し、ほとんどフラットな道になる。
鈴鹿山脈は傾斜のきつい山が多いのでピークハントを目的とすると、どうしても急登続きのコースになりがちだ。しかし頂上を目指さなければ、このようなフラットな道を選択することができる。

僕たちは足元にシダ類の葉やコケが生い茂る小道を軽快に歩く。何回来てもこのコースは気分が上がり、先ほどまでの急登の疲れも忘れ、小走りになったりする。

 


森に入ると汗はすっかり引き、意識は森の景色に集中する。雰囲気もさっきまでとは大きく変わり、一面コケが生え日本庭園のような場所や個性的な見た目の木々や根が姿を見せる。
数回の渡渉区間はあるものの、歩きやすい道を僕たちは、いきものたちとの出会いも楽しみながら目的地へ進んだ。


嫌な出会いもある。

当たり前のことなので言いたくないが、山で遊ぶからには意識してほしい。



 

 

道の横を流れる支流もそれなりの水量があった。小さな滝から飛んでくる水しぶきがミストシャワーのようで何とも気持ちがいい。支流の横を歩くだけで涼が取れる。

 

このハイクの1週間前は三重県北勢エリアは、結構な雨により道路が崩落するなどの被害があった。
当然ながら山もすごいことになったであろう跡があった。
この写真は雨で出来た水路で集められた落ち葉たちだ。結構な勢いで流れたんだろうなと想像できる。
雨がつくった道に想い馳せながら僕たちは歩いた。

僕たちは山を歩くときにいつも自分だけのワクワクを探している。

その日そのときにしか出会えない瞬間があるんだ。

ズミとウラはそれぞれ視点が似ているが違う。だから面白い。
自分の視点と誰かの視点があると常にお互いがアップデートできる。これは仕事にも生きる。

そして今回僕たちが出会ったのはこの根っこ群生地だ。

なかなかの迫力だ。

僕たちはこの地に何かかっこいい名称を考えた。
考えた。
さらに考えたが決まらなかった。

この記事を読んでくれている方にも是非この地に行って見て何かいい名称を考えてほしい。

スタートから2時間ほどで目的地に到着した。木々が生い茂り直射日光は当たらず、かと言って暗い森でもない。木々の間から程よく陽の光が差し込み、いるだけで癒されるような空間だった。
ちょうど僕らが行った日は誰もおらず、僕たちの話し声と鳥のさえずり以外は何も聞こえない静寂が広がっていた。(このあと鹿がキューンキューンと鳴いていたが姿は見えなかった)
ともあれ贅沢な空間だ。

そんな静寂の場所には申し訳ないが、ガサガサと音を立て、僕たちはこの場所でゆっくりするための拠点準備をはじめた。

 基本ウラさんが写真を撮るのでズミが写っていることが多いが、ウラさんもちゃんと設営している笑。
「どこに張ろう?」「こっちの方が景色が良いかも」などあーだこーだ言って作業を進める二人のおじさん。

専用のストラップを使用するなどして樹木を痛めないよう配慮して設営しています。

 

本日のChillスポットの完成。簡単なタープとハンモックで避暑を楽しむ算段だ。タープは主に荷物を置いたり食事をする場所として活用する。ハンモックはそのまんま昼寝用。日帰りならこれくらい気軽な道具で十分楽しむことができる。タープもハンモックも基本布なので軽いし、コンパクトになるので今回のように歩いて移動する時には重宝する。

日当たりや景観など僕らなりにこだわって設営したので(撮影もやらないといけないしね。)、少し汗ばんでしまった。
でもご安心を。
森の横には神崎川が流れ、すぐに身体を冷やすことができるのだ。

 川が大好きなウラさんはさっそく水浴び。この川を見たら絶対に顔を洗いたくなる衝動に駆られると思う。
写真を見ての通り川の透明度がハンパない。誰だって顔を洗わないまでも足を入れたい衝動は抑えられないハズだ。そして足首まで浸かると一気に身体が冷える。さっきまで全身水につかりたい気分だったが、足を入れて数分すると川に飛び込みたい気持ちは二人とも無くなっていた笑。それくらい神崎川の流れは熱った身体を冷やしてくれる。

 

そうそう、僕たちはよくサングラスをして川に入水する。
その際は偏光レンズのサングラスだ。
なぜか?
それは水の中がよく見えるからだ。
山の渓流は流れが速く石や砂地になっていたり足元が悪い場所などもある。透明度が高いとはいえ、歩くには見えにくい。
なので足を置く場所の目視ができるので、安全を考慮して偏光サングラスを使っている。

サンダル選びも大事だ。
軽量でグリップが効くこの手のサンダルはハイクに重宝するアイテムのひとつだ。コンパクトになり、バックパックにも詰めやすいし、渓流がある山に入るなら絶対に持って行ったほうがいい。
裸足で渓流に入ると足の裏を怪我する可能性があるので入水する際は気をつけてほしい。
帰り大変な目に遭いますよ…

 

涼しくなって身体が楽になると今度は腹が減る。気づけば正午、そろそろ昼飯の時間だ。せっかく避暑に来たのだから昼食も簡単に済ませたい。というわけで今回はパスタを茹でて各々好きな缶詰をかけるだけというズボラ飯にした。持ってきたのはサバ缶とオイルサーディン。どこでも買える定番缶詰だけど、せっかくなのでちょっぴり良いやつをお互い購入してきた。

予想通りこれが美味い。缶詰の油がパスタに絡み、程よい塩味がここまで歩いてきて疲労のある身体に染み渡る。(盛り付けが雑なのはご容赦を!)
そして無心で食べる。

腹がふくれたらChillタイム本番だ。
僕はハンモックで昼寝タイム。せっかくだから気軽に楽しめる本でも読みながらハンモックを楽しもうと思い、事前に菰野町図書館で本を借りてきた。
菰野町図書館では司書さんに本を選んでもらえるサービス?があるらしい。題名や作者がわからない本を探してくれるのはもちろんだが、「○○な気分に合う本を探して欲しい」みたいなオーダーにも応えてもらえる。今回、僕は短時間で読めて山に合う本を探して欲しいという超無茶振りなお願いをしたにも関わらず、快く対応してもらった。


選んでいただいた本は、表紙からは想像できない内容でとてもおもしろかった。ちなみに選んだ本は、松永K三蔵さんの「バリ山行」。芥川賞受賞の人気作だ。ノーマークだった書籍だけに司書さんに選んでいただかなかったら出会わなかった本だ。

司書さん、菰野町図書館さんありがとうございます。


 

ハンモックに座って、横になって、そして寝落ち。
程よく揺られながらリラックスして本を読む。さすがに出来すぎたシチュエーションだが、森の中でハンモックこれは癖になる。
皆さんも絶対やった方がいい笑。絶景を眺めながら入る露天風呂によく似た感覚に近い。そりゃ、気持ちいい。

よくハンモックで寝ると腰が痛くなるという人がいるが、ハンモックに対して斜めに身体を入れることで腰を痛めることなく寝ることができるだ。写真だとハンモックに対して真っ直ぐ寝ているように見えているが、実際はハンモックに対して斜めになっている。

あと注意しておきたいのは、登山にも持って行けるようなハンモックは超軽量なだけあって極薄でできている。人が寝るための強度は十分だが、引き裂きに弱いのでポケットから財布や鍵、スマホは出しておくことをおすすめする。

僕がハンモックでグータラしている間、ウラさんは涼しい森の中で撮影を楽しんでいた。

いつもはコマーシャルフォトの撮影が多い彼だが今日は何のオーダーもなく自分の感性のままシャッターを押していた。
自然が織りなす造形美は理屈抜きで美しい。
壮大でもあるが小さな世界もそこにはある。


考えずに感じたままにシャッターを押す。
こんなときは仕事とは真逆の楽しみ方をするのが彼のスタイルだ。
常に大事にしているのは、自分に正直に楽しむことだ。

この地のシンボルツリー。
まさに自然の不思議だ。
この木なんの木?気になる木。

気になった方は是非見に行ってほしい。

 

こんな感じで今回は鈴鹿の上高地で避暑ハイクを楽しんだ。

山を歩き渓も感じてチルして最高な時間を過ごせた。
このような遊びができるのもここの良さだ。
そして朝明からも近く道中も楽しくこれるのでこれからの季節おすすめの場所だ。

ただゴミは本当に捨てないでほしい。せっかくの景色や気分が台無しになってしまう。でも悲観的なことを言っててもしょうがない。
捨てないで拾ってこれそうなゴミを見つけたら拾おう。
環境に配慮し楽しいハイクライフを送ろう。

 


菰野OUTSIDEとは


鈴鹿山脈界隈で活動するグラフィックデザイナーとフォトグラファーの2人が地元民目線とクリエイター視点で菰野町内のフィールド(山、谷、森、川、田畑、原っぱなど)の面白い場所を見つけて、自ら遊び、その楽しさを伝えていくプロジェクト。

member

ズミ


菰野町のデザイン事務所エコムクリエーションの代表を務めながら御在所岳発のハイクブランド「1212」を展開しているグラフィックデザイナー。愛車はGARYFISHERのSuperfly。

 

ウラ


結婚を機に愛知県から鈴鹿山脈の麓に移住してきたフォトグラファー。鈴麓寫眞という写真館を経営しながらコマーシャルフォトなどの撮影も精力的に行う。愛竿はGO-PHISHのKamome trail。

 

 

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