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2025.10.21 観る 遊ぶ 体験 食べる 菰野outside

菰野OUTSIDE #06 ブナ清水でコーヒーを

 

どうも! 菰野OUTSIDEのズミとウラです。菰野町観光協会さんのサイトで菰野町内の遊んで楽しい野外スポットを紹介していきます。第6回は、美味しいコーヒーを飲むために菰野町随一の湧水スポットであるブナ清水を目指しました。

※菰野OUTSIDEについては、この記事の最後を読んでね。

秋も本番。そろそろ暖かい飲み物が恋しい季節だ。
OUTSIDE的に暖かい飲み物を楽しむなら、外でコーヒーを淹れようってなるのだが、それだけだといつもやっていることで面白くない。
そこで今回は、ウラさんとも相談し、山の湧水で美味しいコーヒーを淹れようという話になった。
目指す場所は伊勢谷源流部のブナの森。この中心部には通称「ブナ清水」と呼ばれる憩い場があり、ここの大岩の下から湧水が出ている。目指すは「ブナ清水」。
僕たちは10月下旬某日、1日かけて一杯のコーヒーを淹れにいく何とも贅沢なハイクを決行した。

どうせなら淹れたコーヒーを誰かに飲んでもらいと思い、鈴鹿山脈に所縁のある方をゲストに迎えた。
モデルのアミちゃんだ。

アミちゃんは、8月に新聞記事にも取り上げてもらった鈴鹿山脈発お土産「頂きあんどーなつ」のポスターモデルにもなってもらっている(ディレクション/デザイン:ズミ、撮影:ウラ で行ったプロジェクト)。撮影の合間に菰野OUTSIDEのことを話したら、すごく興味があると言ってくれたので、今回ゲストとして彼女に来てもらったという流れだ。
鈴鹿山脈に所縁のあるというのはこれだけでなく、実はアミちゃんは学生時代にタナゴ類の研究をしていて、フィールドワークで菰野町をよく訪れていたそうだ。そんな以前からも菰野とは縁がある魅力的なモデルさんだ。

頂きあんどーなつのポスター

↑頂きあんどーなつのポスター

「頂きあんどーなつ」プロモーションムービーはこちらから

 

ブナ清水へは、朝明渓谷駐車場から舗装路を少し歩き、旧千種街道登山口から根の平峠方面へと登っていく。スムーズに歩けば、約1時間30分の行程だ。そして菰野OUTSIDEの記事で何回も使っているルートだ。今年はプライベートも含めて何回この道を歩いたんだっけと僕らは談笑しながら歩き始めた。

この日は10月下旬の割に汗ばむ陽気だったが、景色は少しずつ秋の気配へと変わってきていた。
秋は夏と視界に入る色がなんとなく違う。ドングリなどわかりやすいアイテムから川の色まで秋は秋なのだ。
あと季節に関係はないが、山間のキャンプ場周辺にある看板は、昭和レトロな雰囲気でいつ見ても心惹かれる。

普段あまり運動していないと少し不安のアミちゃんだったが、序盤は軽快だ。意外(と言っては失礼)にも休憩もそこそこに歩く歩く。僕らもいつもスピードとさほど変わらないペースで順調に登る。

僕らに負けず劣らず彼女も生き物好きのようだ。目に入った面白いものを観察している。
登山は山頂を目指すだけでなく、生き物や植物など目に入る自然界の「ワンダー」を探すのも魅力ひとつだと言える。街中の公園でも自然はたくさんあるが、山は探さなくても歩くだけでどんどん視界に入ってくる。嗅覚や聴覚も意識するとさらにいろんな発見がある。

これは何だろう?わかる方いますか?

可愛いキノコもたくさん見つけた。

菰野町は昨晩結構な雨が降った。実は僕ズミは超の付くほどの雨男。楽しみしているイベントは大概雨という実績を持っており、今日も中止か!と頭をよぎったが、朝になれば快晴だった。胸を撫で下ろした。
しかし夜に雨が降ったことで川の水量が結構増えていた。

歩く分には問題なかったが、登山道も小さな流れがあちこちにできていた。

夏場は渇水でどこからでも比較的渡れた川も今日は渡れそうな岩場を探しながら慎重に渡渉した。慎重に岩を選んでも足をのせるとグラッと揺れる場所もたくさん。先頭のウラさんが「これ動くよ」「これは大丈夫」と声をかけながら川を渡っていく。渡渉慣れしていないアミちゃんもバランスを取りながら強気?で進んでいく。

途中にある巨岩。菱形のような形の岩で絶妙なバランスで鎮座している。登山者が願掛けや岩が倒れて来ないようにと枝を並べている。山あるあるの光景だ。

「これって疲れた人に杖代わりどうぞ」ってことじゃないの?とアミちゃん。
その視点はなかった。言われてみればそうだ。もしかしたら誰かのために、誰かが親切に枝を置いていってくれたかもしれない。今日からこの岩は「どうぞの岩」と名付けようとウラさんまでノリノリだ。

ウラさんが見つけた野鳥の羽。

上を見上げるとクマシデの実がイモムシもようにぶら下がっていた。

今日は少し暑い。冒頭に秋めいてきたと言ったが、訂正したい笑。歩いていると汗ばんでくる。この時点ではコーヒーよりも冷たい水が飲みたいと3人ともが思っていた。真夏なら水量たっぷりの川に飛び込みたいところだ。アミちゃんも木陰で小休止。


しばらく川辺で座っていると地元の幼稚園の子どもたちが身軽に川を渡り、暑さで休憩を取る僕たちを横目に駆け抜けていった。先生に声をかけ、目的地を聞くと「ブナ清水なんです」と。僕たちと同じだ。
これは負けていられない。バックパックを担ぎ直し、僕たちも子どもらの後に続いた。

ここから根の平峠まで少しばかりの急登。僕らの感覚だとキツイ箇所はここだけ?だと思うので、ブナ清水は比較的行きやすい目的地だと思う。登山初心者の方は、いきなり山頂を目指さず、山腹にある面白い場所を目指すハイクからはじめてみるのがいいと思う。

かわいい道案内

 

段々とブナの森が近づいてくる。そんな景色になってきた。

すれ違った登山者の方に教えてもらった巨大キノコ群。ヒラタケの仲間かな?

ブナの森が近づいてくると登山道というよりも木漏れ日が差す森感が出てくる。

 

 

さあ、到着!
ブナ清水だ。

この大岩の下から湧水が出ている。
さっそく汲んでみる。

冷たい!そして美味しい。記事だからではなく、ホント何回もおかわりしたい美味しさだった。
自然から湧き出ている水なので気になる方は、下の写真左のような浄水機能付きボトルを使用するなど対策を行った上で個人の責任で味わってほしい。
(右が普通のボトル、左が浄水機能付きボトル。)

さっそくコーヒーといきたいところだが、まずは腹ごしらえ。撮影しながらゆっくり登ってきたので時間はもうお昼だ。今日はウラさんが昨晩仕込んできてくれたタンドリーチキン!
ビニール袋を開封すると森中にスパイスの香りが!今日イチのインパクト。香りが森の静けさを打ち破った瞬間だった笑。

タンドリーチキン簡単仕込みレシピ

・鶏肉(お好みの量)
・ヨーグルト(無糖)
・カレー粉(適量?適当w)
・塩少々
・ナンプラー少々
・ヒハツ(ブラックペッパーでも○)
・ニンニク
・生姜

これをジップロックに入れて混ぜ込んで寝かせるだけ
あとは山でアルミ箔引いて焼く
簡単でちょっと贅沢な山飯になるのでやってみてね。

ワンバーナーと小さいフライパンがあれば、色々調理の幅も広がる。山の中で1から10まで調理することは大変なので、凝った料理は事前に仕込んでくると当日は焼くだけで楽ちんなのだ。
アミちゃんも100点満点中90点だと高評価!
余ったカレータレに持参したおにぎりを絡めて。この組み合わせ最高以外の言葉はないはず。(美味しすぎて写真撮るの忘れました。)

 

食べたあとはブナ清水の周りを少し探検。

アミちゃんが苔の上で作ったアート

 

湿地でアカハライモリを探す。見つけられなかったらしい。

 

光が差し込む場所。

メンバーが変わると持ってくる道具も変わる。
アミちゃんが持ってきたハンギングチェーン。よくキャンプで使う道具だ。普段僕らは持って来ないが、あったらあったですごく便利だった。食事や飲み物を入れるシェラカップなどをかけておける。そして何より山の中の空間が色鮮やかになる。アミちゃんがどうしてもこれを森に掛けたいと言っており、僕は最初は要らないよと言っていたが、めちゃくちゃ活用させてもらった笑。

探検にも飽きたころ、今日の本題「湧水で美味いコーヒーを淹れる」をスタート。
せっかく水にこだわるのだから、コーヒーもこだわりのものを。

と言うわけで、地元菰野で手回し焙煎機でコーヒーをこつこつ焙煎している「かなづCOFFEE」さんのエチオピアを持ってきた。

かなづCOFFEEさんは、オンラインショップでチャック付き袋にドリップバッグコーヒーが2個入った「TRIP DRIP PACK」を販売している。チャック付きなので旅・山歩き・キャンプのお供にぴったりの商品だ。
今回はミルで豆を挽きたいので豆のまま販売してもらった。


普段は少し面倒くさいミルでの豆挽きだが、山の中だとテンションが上がる。いつもより丁寧にって気持ちが強くなる。
挽いた粉にワンバーナーで沸かしたお湯を注ぐ。ワンバーナーがあると調理以外にも湯沸かしなど便利この上ない。
さっきまで森に充満していたタンドリーチキンのカレーの香りが一気にコーヒーの香りへと変わる。お湯を注いだ時にできる膨らみも堪らない。

一滴一滴落ちるこの時間も山の中だと愛おしい。

お気に入りのカップに入れて。

 お味の方は、美味しいに決まっている。コーヒーの味の好みはひとそれぞれなので言い切れないが美味しかった。浅煎りだと勝手に思い込んでいたが、結構しっかりとして、その中にフルーティーな印象もあって僕は好みのコーヒーだった。

あみちゃん曰く、イケオジに生まれ変わったら彼女に湧水でコーヒーを淹れることを目標にしている と。
こんな山奥まで連れてくる段階でフラれるんじゃないかと思いながら、各自好きな場所でコーヒーを楽しんだ。

 

この森に長居したので日も傾きかけていた。そろそろ下山の時間だ。
登ってきたルートをピストンで下山する。緩やかでも気を引き締めて歩く。怪我が多いのは下山中だ。

歩きながらも面白いものがあれば、シャッターを切る。
ウラさんはこの折れた大木が気になっているみたい。

こんな風に写真を撮ってみると、ただの木も何かに見えてくる。
あとこの辺は苔むした岩が多く、形も良いのでついつい座りたくなる。

自然が織りなす造形は不思議な形をしていて同じ形はない。
似たような形はあるが全てが違う。人間も同じように個性があっていいと思う。
そんな思考を肯定してくれるような場所が山にはたくさんある。
自然造形はまさに美術館のようだとウラさん

こんな大きな岩があれば登りたくなるよね。裏側からなら簡単に登れちゃう。


登っている時に帰りここで絶対写真を撮ると言っていた場所で忘れず撮影会。集合写真も撮り無事帰路へ。

こんな感じでブナ清水で美味しいコーヒーを淹れるハイクは終了したが、登山経験の少ないアミちゃんは楽しめたか気になって聞いてみた。

 


ウラさんに「ライトな感じのハイクだから気軽にね!」と言われたけど、運動不足気味で不安はあったんです。だけど思ったより登れたかなって。ただ暑かった。秋なのに。でも程よい運動になったし、ニューギアも試せて大満足。
そして自家製タンドリーチキンと自家焙煎コーヒーがyummy!
途中ズミさんがヘビと格闘していたことやオバケキノコとの遭遇も面白かった。唯一不満があるとすれば、アカハライモリに出会えなかったことかな。帰りに温泉にも入り楽しいハイクでしたよ。

楽しんでもらえたみたいで何より。
いつもと違うメンバーと一緒に山に入ると色んな発見がある。持っていく道具ひとつにつけても。今回アミちゃんからも色々と楽しみ方を教えてもらったように思う。
さぁ、次は湧水でコーヒーを淹れるのが様になるイケオジを目指して頑張りますか!

 

 


かなづCOFFEE


三重県菰野町、鈴鹿山脈の麓。
手回し焙煎機でコーヒーをこつこつ焙煎中。
チャック付き袋にドリップバッグコーヒーが2個入った「TRIP DRIP PACK」を販売しています。
旅・山歩き・キャンプのお供に、日常の一息に。
チャック付き袋がなんか便利、どこにでもコーヒー持ってこ。

 

 


菰野OUTSIDEとは


鈴鹿山脈界隈で活動するグラフィックデザイナーとフォトグラファーの2人が地元民目線とクリエイター視点で菰野町内のフィールド(山、谷、森、川、田畑、原っぱなど)の面白い場所を見つけて、自ら遊び、その楽しさを伝えていくプロジェクト。

member

ズミ


菰野町のデザイン事務所エコムクリエーションの代表を務めながら御在所岳発のハイクブランド「1212」を展開しているグラフィックデザイナー。愛車はGARYFISHERのSuperfly。

 

ウラ


結婚を機に愛知県から鈴鹿山脈の麓に移住してきたフォトグラファー。鈴麓寫眞という写真館を経営しながらコマーシャルフォトなどの撮影も精力的に行う。愛竿はGO-PHISHのKamome trail。

 

ゲストフォトグラファー:鈴木悠真


馬が大好きな元厩務員の23歳クリエイター。撮影からデザインまで幅広くこなし、この地域で精力的に活動中。
インスタグラム

 

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