歴史・文化・伝説

杉谷遺跡

杉谷遺跡

【昭和45年2月25日県指定】- 大字杉谷 -  杉谷遺跡は尾高高原の東端、標高100mの丘陵にある。現在は小松林の中にヒナ壇式に墓石が並んでいる。昭和38年と40年の 2回にわたる発掘調査によって、中世の寺院の墓地として大規模なものであることが判った。

特に発掘品として骨壷類が多数出土し、ダビした火葬穴も完全なものが10数カ所発見され歴史的にも貴重な遺跡で あると云われている。発掘された骨壷の内、古瀬戸系に属するもの33点、常滑系に属する もの17点あり、なかでも古瀬戸の瓶子は美しい唐草模様に、灰緑色の 灰釉が施され、美術的に価値のある逸品である。平安後期から鎌倉、室町、桃山期にかけては県内での陶器の製造は 行なわれず、瀬戸や常滑で焼かれたものが移入されたものである。こ れ等の発掘品は全部、尾高観音前の収蔵庫に保管されている。 火葬穴は径1m×0.7m,深さ0.7m前後の長方形のもので壁面は火 で赤くこげており、土坑内から鋲釘、竹炭等が出土した。火葬穴の上 に崩壊を防ぐため、覆屋の設備がある。この中世墓地の付近には、土 塁で囲まれた住居跡と思われるものがあり、また谷をへだてて約200 m余り北方に観音寺跡がある。ここには礎石が散在する。この杉谷に は中世観音寺、円導寺、引接寺等の寺院があったと伝えられている。